印伝

Life with INDENstory vol.6

北原 亮庫Ryogo Kitahara山梨県北杜市在住
山梨銘醸株式会社醸造責任者

山梨県北杜市在住
山梨銘醸株式会社醸造責任者

山梨県北杜市在住
山梨銘醸株式会社醸造責任者

歴史と伝統を守り、 革新的な挑戦を続ける。

蒸し暑い室の中、慣れた手つきで麹をかき混ぜる北原亮庫さん。300年以上の歴史を誇る山梨県白州町の酒蔵の家に生まれ育った北原さんは、「日本酒は季節の変わり目や行事など日本の文化に欠かせないもの。日本人の身体に馴染んでいる気がするし、飲んだ時にホッとしますね」と笑顔で話します。醸造責任者として家業を継いでからは、オリジナル甘味料「糀糖」や炭酸を使わずに瓶の中で発酵させたスパークリング日本酒の開発など、新商品を次々と世に送り出しています。「まだまだ挑戦と反省を毎年繰り返していますが、長い歴史を経て今につながる伝統を感じるからこそ、王道から外れず、本物志向であるべき。七賢としてのブランドを汚すことなく、新たな価値を創造していきたい」と力強く語ります。

白州の自然を感じ取れる
日本酒を目指して。

「南アルプスが育んだ水は丸みがあり、甘みが感じられるほどやわらかい。そんな水の特徴を最大限に引き出して表現するのが、白州の酒であり、酒蔵の使命」と北原さん。一口飲めば、白州のイメージが脳裏に浮かぶようなやわらかさや潤い、透明感やキレを感じられる日本酒を追求してきました。「多くの失敗を重ねながらも磨き上げてきた製法や技術、そして日本酒の文化は世界に誇れるものだと思います」と胸を張ります。

そんな北原さんは、チャレンジ精神も旺盛。伝統を重んじつつも、新しい時代にあった酒造りの現場を築き上げてきました。熟練の職人でも経験の浅い若手でも、変わることのない"七賢クオリティ"を目指し、そのために必要な最新技術の導入やチームとしての酒造りを進めてきた結果、今、七賢の酒蔵は若いスタッフが精力的に働く活気あふれる現場になっています。

後世へとバトンを つないでいく使命。

「ここに並んでいる日本酒は、それぞれの時代の杜氏が最高級のものを目指して作り上げたもの。きっと今よりも過酷な環境で酒造りに取り組んでいたのでしょうね」古酒が並ぶセラーの中、長い年月を経て熟成された大吟醸を手に、歴代の造り手へ思いを馳せる北原さん。「職人として酒造りに愚直に向き合う姿勢や真面目さは、先人から受け継いでいかなければならないと思います。酒蔵に求められる機能は、地域の文化や歴史をつくること。この地域の人がここのお酒が飲みたい、ここに米を収めたい、ここで働きたい、と言ってもらえるような仕事をしていきたい。だからこそ、もっとこの白州の地を日本酒で発信していきたいし、この水を大切に守り、次の世代につないでいきたいのです」

甲州印伝は 親近感を抱く存在。

「山梨県民ですからね、甲州印伝を愛用していることに特別感はありません。当然のように持っているものですね。時代に合わせて新しい商品を打ち出していく姿勢は、我が社に通じるところがあり、インスピレーションを感じるし、おおいに刺激をもらっている存在」と話す北原さん。その手には、甲州印伝の財布と名刺入れ。財布は鮮やかな青の裏地が特徴的で、「この財布は偶然見つけた限定品。黒の重厚感が好きですが、その中に青のアクセントがあるのが一目で気に入りました」と笑顔。「印伝は柔らかくて使いやすいですね。長く使い続けて柔らかくしていくのもいいし、毎年買い替えるのも楽しいし、それぞれ持つ人が楽しみ方を考えられるところがいいですね」

北原 亮庫Ryogo Kitahara

高校卒業後、東京農業大学醸造学科に進学。卒業後、岡山の酒蔵で3年間の修行を経て、醸造試験場で学んでから故郷に戻る。300年続く酒蔵を継いで、醸造責任者として七賢の酒造りや麹を使った商品開発に携わる。

七賢
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