季節の模様、青海波と印伝の原点を感じる旅へ
凪いだ海に、人は心を重ねてきた。
無限の広がりを見せる穏やかな海原。
古の人々はその波間に、未来永劫に続く幸せと平穏な暮らしへの祈りを込めたのでしょう。
波のうねりを表す半円を重ねた青海波の模様は、古代ペルシアが発祥ともいわれ、
シルクロードを経て中国、そして日本には飛鳥時代に伝わったとされています。
名の由来は、雅楽の「青海波」という演目で、
この模様の衣装を纏ったことからそう名付けられたとも伝えられています。
時には荒々しく行く手を遮る海も、凪いだ風海のどこまでも続く平穏な様子を表すこの模様に
人々は幸福を呼ぶものと受けとめ、着物や器などさまざまな工芸に吉祥模様として
青海波を取り入れてきました。
印傳屋は、甲州の地で印伝の文化と、
この国に伝わる伝統の模様の文化も受け継いできました。
その中で、印伝と青海波模様の取り合わせが生まれたのも自然の流れ。
山々に囲まれた甲州で、印伝の作り手は海がもたらす豊かさを想像しながら、
青海波の模様を漆付けしていたのかもしれません。
縁起のよい模様の財布や巾着を懐に入れ、心穏やかに暮らす。
江戸の頃より人々が愉しんだ、ささやかなゆとり。
時を超えた今も、これからも、
そんな愉しみがずっと続いていくことを印傳屋は願っています。
印傳屋の「青海波」模様
茅ヶ崎の海にて
写真は神奈川県のサザンビーチちがさきで撮影したものです。美しい海岸線が続く茅ヶ崎一帯は、風光明媚な環境と温暖な気候により明治時代から政治家や文化人をはじめ、多くの人々が別荘を構えた保養地として知られています。
茅ヶ崎の海水浴場の歴史は古く、明治31年には開設されたそうです。サーフィン発祥の地として知られる鵠沼海岸や辻堂海岸、そこからほど近いサザンビーチちがさきなどは国内有数のサーフスポットとして知られ、さまざまなマリンスポーツをリードしてきた歴史があります。その人気は今も続いており、海に触れる豊かな暮らしを求め、この地に移住する人々が多いそうです。
海を愛する人々に、伝統の青海波の模様はどう映るのでしょう。そんなことを想いながら、茅ヶ崎の海と印伝を重ねてみました。
爽やかな潮風を感じる季節におすすめの印伝
青海波模様の印伝はさまざまな種類があります。海をこよなく愛するあの方に、青海波のストーリーとともに贈りものにされてはいかがでしょうか。
No.2111 束入Y
No.3008 巾着
上)No.2310 束入S
税込25,850円(本体価格23,500円)
左)No.5010 H指輪入
税込2,530円(本体価格2,300円)
右)No.1104 121H小銭入
No.4403 No.3 ポーチ
No.1011 F小銭入11
No.3005 合切袋大マチ付
26.5×19×5cm
・内側にファスナーポケット1
・底マチ付
税込24,200円(本体価格22,000円)